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酵素ドリンクがDNA酸化ダメージに有益かも

整体院の患者さん向けに、週1回公式LINEで健康情報を私は発信しています。

そのために、ネット検索や書籍から投稿ネタを探しているときに、【野菜抽出酵素液を用いた短期間のファスティングがDNA酸化損傷に与える影響】という論文※をネット検索で見つけました。

※参考論文:https://doi.org/10.32150/00009370 北海道教育大学学術リポジトリ

DNA酸化損傷とは、活性酸素によって引き起こされる遺伝子DNAの化学的なダメージ(損傷)のことをいいます。

私達の遺伝子情報は、イラストのようにDNAという4種類の核酸塩基の組み合わせコードで出来ています。

DNAは1日あたり1細胞で1万から100万回ダメージを受けている

環境省の資料によると私達のDNAは、紫外線や放射線や食物の中の発がん物質、たばこ、環境中の化学物質、活性酸素等で1日あたり1細胞で1万から100万回ダメージを受けているそうです。

でも安心してくださいね、私達の細胞にはDNAダメージをを修復する機能があり、DNAが損傷を受けると修復酵素が駆けつけて、こうした傷を修復します。

ですがDNAダメージが修復されずに蓄積したり、修復機構自体が損傷を受けたりすると、DNAの複製や転写が上手く出来ずに染色体異常や細胞のアポトーシス(細胞死)がおこります。

これにより細胞の老化や細胞が癌化する原因になります。
たとえば皮膚の細胞であれば、シワやくすみやシミやたるみの原因となります。

DNA酸化ダメージは体内の活性酸素で引き起こされる

活性酸素は、酸素を使いエネルギーを生産する私達には、生命活動上かならず発生します。
活性酸素については別のブログで詳しく書いているので、興味があればそちらもお読みください。

活性酸素の量が適正であれば、身体の中でウィルスや細菌を攻撃する免疫の手助けになり、細胞間の情報伝達や遺伝子エラーの調整などの重要な役割も担います。

ですが、生活習慣の乱れや食生活での暴飲暴食や加工食品の摂りすぎ、喫煙・飲酒などで活性酸素が過剰に増えるとDNA酸化ダメージを引き起こすのです。

DNA酸化ダメージは活性酸素が引き起こすのですが、あなたの生活習慣や食生活習慣の乱れが活性酸素を暴走させるのです。

酵素ドリンクは野菜酵素液と果物酵素液で出来ている

このホームページをご覧の方はご存じの通り、当院で使用するファスティングに使う酵素ドリンクは野菜と果物をゆっくりと発酵させた野菜酵素と果物酵素が豊富に含まれています。

どちらの酵素も食べ物の消化吸収を助け体内酵素の負担を軽減します。

参考にした論文は、40歳代の男性を被験者に44日間、最初の23日間は通常の生活をしてもらい、次の7日間をファスティング期間、残り14日をファスティング回復期として実験したものです。

そして就寝前と起床時の尿を採取して、尿内のDNA酸化ダメージを調べました。
この結果、ファスティング期間のDNA酸化ダメージはそれ以外の期間より明らかに低下していることが判りました。

これは、ファスティングをすることで体内活性酸素量の抑制と野菜酵素の抗酸化作用が影響したと考察されています。

これ以外のファスティング研究で、女性52名に対して水だけ摂取するファスティングを3日から11日間おこなった実験では、実験前後のDNA酸化ダメージ量は変化がなかったそうなので、酵素ドリンクがDNA酸化ダメージを防ぐ要素なのかもしれないと推察しています。

ファスティングはダイエット法というより体内の酸化ストレスを抑え免疫力を上げる健康法

ファスティングをおこなうと体重は減少するし腸内環境も変わるのですが、DNA酸化ダメージも防ぐ効果が期待できるとなれば、単なるダイエット方法ではなく、身体を中から元気に免疫力を上げる健康法なんだなと思いました。

ファスティングを指導されている多くの先生が、日常的に酵素ドリンクを飲んでいるのも理にかなっているのです。